決算書を読む②
前回の資生堂、コーセー、ポーラの決算書について、流動比率も確認しておきます。
流動負債は1年以内に支払期限のくる負債、流動資産は1年以内に現金化する資産を意味するので、
流動比率が高ければ(1より大きければ)支払い能力に余裕があり、
低ければ(1より小さければ)支払い能力に問題があると判断できます。
ただし、流動比率は簡易的な支払い能力の確認方法で、
1を下回ったからといって必ずしも問題があるということにはならないらしいです。
前置きが長くなりましたが、3社の流動比率を確認してみます。
資生堂 | 1.75 | 1.81 | 1.42 | 1.15 |
コーセー | 3.07 | 3.07 | 3.10 | 3.43 |
ポーラ・オルビスHD | 4.66 | 3.97 | 3.38 | 5.37 |
各社とも1を超えており支払い能力には問題ないと言えそうです。
最後に、資生堂、コーセー、ポーラ含めて化粧品業界の株価とPBRを確認してみます。
PBRは企業の(1株当たりの)純資産に対して現在の株価が高いか低いかの指標で、値が小さいほど割安であることを意味します。
1以下であれば純資産よりも株価が安いということでお買い得となります。
では、各社の株価、PBRをみてみましょう。
株価 / 円 | PBR / % | |
資生堂 | 6618 | 5.48 |
コーセー | 12020 | 3.07 |
花王 | 8480 | 4.85 |
ポーラ | 1750 | 2.26 |
マンダム | 1870 | 1.25 |
ファンケル | 3200 | 5.80 |
ノエビア | 4525 | 3.20 |
ハーバー研究所 | 4370 | 1.38 |
資生堂、コーセー、ポーラでみると、会社の規模と株価は必ずしも一致しないんですね。
コーセーの株価が高いのにPBRが比較的低いのは、発行株式がそんなに多くないってことですかね?
この辺りはのちのち考えるとして、比較的割安なマンダムとハーバー研究所について少し調べてみます。
マンダムはギャツビーなど販売している会社のようです。日ごろからお世話になっていました。
一方のハーバー研究所は、無添加の化粧品を販売しているようです。
前回の記事でClean市場に少し触れましたが、資生堂も力を入れてそうなので、これから伸びるかもしれませんね。
ちょっとハーバー研究所について決算書を確認してみます。
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | ||
ハーバー研究所 | 営業CF | 1907 | 1495 | 2670 | 1921 |
投資CF | -363 | -961 | -923 | -471 | |
財務CF | -1469 | -538 | -427 | -571 | |
(百万円) |
順調に成長しており、ROAは資生堂やコーセー、ポーラとくらべても低くないです。
また、キャッシュフローも問題なさそうです。
これは投資先としてかなり有望なのでは。。。と思いました。